国土交通省は土木工事数量算出要領(案)を改定し、3次元(3D)モデルで数量を算出し積算に活用できる工種を拡充する。2018年度改定で72工種を対象に、算出に必要な3Dモデルや、モデルからの数量算出方法を規定。19年度改定ではソフトウエアの実装状況などを踏まえ順次拡大する。新たに168工種を加え計240工種で3Dモデルでの数量算出を可能にする。
石井啓一国交相は今年を生産性革命「貫徹の年」と位置付ける。建設現場の生産性向上策i-Constructionなどの施策を積極展開する方針を打ち出している。この一環として、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)/CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の活用をさらに拡大する。
国交省は3DCADによる一般的な算出方法が記載されていた数量算出要領(案)について、18年度の改定で数量算出に必要な3Dモデルや属性情報を規定。土構造、コンクリート構造、鋼構造に関する72工種で3Dモデルによる数量算出を可能にした。
19年度改定では工種を拡大する。新たに168工種を順次追加し、計240工種の3Dモデルに対応した「数量算出項目および区分」を整える。これにより数量算出要領(案)のほぼすべての工種で3Dモデルから数量算出ができるようになる。
19年度の拡大工種は次の通り。かっこ内は工種の種別の数。
【共通】発泡スチロールを用いた超軽量盛り土工(1)▽のり覆工(10)▽地盤改良工(6)▽基礎工(8)▽構造物取り壊し工(5)▽仮設工(15)
【河川・砂防】護岸根固め工(6)▽浚渫工(2)▽河川維持工(9)▽砂防工(6)▽斜面対策工(5)▽消波工(2)▽光ケーブル工(4)
【道路】付属施設工(20)▽道路維持修繕工(30)▽鋼製橋脚設置工(1)▽橋梁補修工(9)▽共同溝工(27)
【公園】公園植栽工(2)。