パスコ/ICT土工向けソフト提供開始/3Dデータ使用の出来形管理など支援

 パスコは3日、国土交通省が進める建設現場の生産性向上策「i-Construction」向けの新サービスを開始したと発表した。期間契約によりライセンスを提供するソフトウエアサービスで、ドローン(小型無人機)を使った3次元(3D)測量などで収集・生成した3Dデータを基に、土量計算や出来形管理を行うことができるようになる。
 国交省は本年度、ICT(情報通信技術)土工を全面的に実施するため、調査・測量、設計、施工、検査のプロセスで、これまでの紙図面を前提とした基準類を変更。3Dデータによる15の新基準を整備し、工事発注への適用を始めている。
 同社が提供するソフトウエア「PADMS:i-Con」は、i-Constructionの新基準に対応した土量計算や出来形管理、評価・検証・成果物作成などに特化した。
 主な機能として、ドローン空撮成果(写真・撮影位置)、標定点・検証点データの取り込み、設計3Dモデルの取り込み、出来形評価用メッシュデータの自動生成、計測点群データの間引き、設計3Dモデルと計測点群データの較差評価、土量算出・評価、出来形管理図表作成支援などがある。
 使用料は1ライセンス当たり年35万円。現場での使用を想定し、月単位での契約が可能という。
 同社は西尾レントオールと共同で、ドローンを活用した3D測量とデータ加工・処理サービスを先行して6月に始めている。今回の新サービスの開始により、3Dデータの収集から活用まで一貫したサポート体制を構築し、現場の生産性向上を一段と支援していく。

(日刊建設工業新聞様より引用)