JR九州ら協議会/加治屋町1番街区再開発(鹿児島市)、今秋にも都計決定目指す

 JR九州や地権者らでつくる「加治屋町1番街区再開発協議会」は、鹿児島市加治屋町1番街区で計画する再開発事業の推進母体となる準備組合を2023年度の早期に設立する。再開発ビルはマンションを中心とし低層部に商業施設を設ける計画。第1種市街地再開発事業を想定し、今秋ごろの都市計画決定を目指すもようだ。
 施行検討区域はJR鹿児島中央駅と繁華街である天文館の中間に位置し、敷地面積約5600平方メートル。用途地域は商業地域、建ぺい率は80%、容積率は600%。敷地のおよそ半分をJR九州が所有する。
 当初は同社が単独でマンションの建設を計画していたが、敷地内にあるビル16棟のうち半数以上が旧耐震基準の建物で老朽化が進み入居率が低いことなどもあり、地権者らからの一体的な再開発の要望を受け協議会を設立していた。協議会には地権者22人のうち14人が参加している。
 施設計画や事業スケジュールは今後具体化するが、第1種市街地再開発事業で複合ビルの住宅部分を保留床とする見込み。
 市内では再開発により一定の拠点整備が進み、今後はこれらを結び回遊性を高めることが課題となっている。これを受け市では23年度一般会計当初予算案に「歩いて楽しめるまちづくり推進事業」として4668万3000円を新規計上しており、このうち約2600万円を同街区再開発の推進費用に充てる。
 予算が可決され、都市計画決定されれば補助金を交付し、準備組合が権利変換計画の作成に向けた基礎調査として既存建物の現状把握を行う予定だ。

(日刊建設工業新聞様より引用)