大阪府泉佐野市/旧コスモポリス用地の区画整理を包括委託、東地区に産業集積

 大阪府泉佐野市は、阪和自動車道上之郷ICに隣接する旧泉佐野コスモポリス用地(上之郷)を対象に土地区画整理手法による産業集積用地を開発する。民間事業者が設計・施工や保留地取得、企業誘致などを担う包括委託方式を採用。市が土地区画整理事業の認可を取得し、協定を締結した受託予定者が事業を進める。17日に募集手続きを開始しており、2024年1月16日まで参加申し込みを受け付ける。同4月中旬をめどに受託予定者を選定する。
 同用地は府が公園用地として土地を取得。3エリアのうち、中地区に都市公園を開設しているが、物流企業や製造系企業から残りの東地区と西地区に対する問い合わせが多数あり、市はアクセス性の良さから東地区で土地区画整理手法を活用した産業集積用地の開発を計画している。大阪府も公園用地から産業集積用地に土地利用を変える方針を決めており、民間事業者のノウハウを生かした事業計画を検討し、施行認可の取得を目指す。
 包括委託方式は、地方自治体から委託された民間事業者が施行に関する業務の相当部分を行う。業務代行方式と同様の業務内容を想定し、市負担分を除く費用の立て替えや宅地・公共施設の設計、施工、保留地取得、立地企業誘致などを担う。換地は除く。
 事業予定名称は「旧泉佐野コスモポリス用地東地区土地区画整理事業」。施行面積は約33・4ヘクタール。地権者は大阪府と泉佐野市、一般1人。施行期間は2024年11月から28年度末までを予定。宅地面積は17・9ヘクタール程度を見込む。
 提案募集には単体企業またはJVが応募でき、単体とJV構成員の1者以上は経営事項審査の土木一式工事の総合評点が1300点以上、大規模宅地造成工事の施工実績があること。30日に説明会を開く。参加申し込みは27日までFAXやメールなどで受け付ける。事業提案書の提出期限は24年3月22日。事業推進体制や土地利用計画、事業計画、工事計画などの提案を求める。
 学識経験者らで構成する選定委員会が書類の審査や応募者によるプレゼンテーションを受け、最も評価点が高い者を優先交渉権者にする。プレゼンテーションとヒアリング審査は同4月上旬を予定し同中旬に選定結果を通知。その後、優先交渉権者と施行認可申請に関する協定書を締結する。

(日刊建設工業新聞様より引用)