キヤノン/宇都宮事業所内で延べ7万平米の新工場が着工、設計・施工は大林組

 キヤノンは宇都宮市の宇都宮事業所内で計画する15棟総延べ約7万平方メートルの新工場の建設工事に、大林組の設計・施工で着手した。半導体製造装置の製作拠点である宇都宮事業所に、建設費約380億円を投じて新工場を整備する。生産や開発、サービスなどの能力強化や、半導体露光装置などのシェア拡大に向けた体制の確保を目的としている。2025年上期の完成を目指す。
 19日に大林組が現地で開いた安全祈願祭には、キヤノンの武石洋明専務執行役員光学機器事業本部長、大林組の笹川淳代表取締役兼副社長執行役員らが参加。築山に武石氏が鍬、笹川氏が鋤を入れ、工事の無事完成を祈った。
 武石氏は「IoTや5Gなど社会のスマート化に伴う半導体露光装置の需要に対応するため、生産能力を高めることにした」と新棟整備の狙いを説明。「新棟で作った装置が活躍する日が楽しみだ」と期待を寄せた。笹川氏は「新しい開発拠点をつくる非常に重要なプロジェクトに携われることを光栄に思う。負託に応えられるよう、全力で取り組む」と語った。
 工事の計画名称は「宇都宮光機新棟計画」。建設地は清原工業団地22の1ほか(敷地面積は7万2231平方メートル)。8月に開業した次世代型路面電車(LRT)宇都宮芳賀ライトレール線のグリーンスタジアム前駅に隣接する。新工場はS造2階建て塔屋1階で、15棟総延べ6万7345平方メートルの規模となる。

 □三栖健一所長(大林組)の話□
 「着工に際して身が引き締まる思いだ。無事故・無災害で工事をやり遂げたい」。

(日刊建設工業新聞様より引用)