富山市/総合体育館Rコンセッション事業、前田建設グループに

 富山市は、11日に一般競争入札(総合評価方式)を開札した「富山市総合体育館Rコンセッション事業」の落札者を、前田建設を代表とする企業グループに決定した。入札価格は73億5760万円(税抜き)。市は前田建設グループと9月に事業契約を締結する予定。2025年4月ごろから改修工事に着手し26年10月の供用開始を目指す。
 前田建設以外の構成員は富山グラウジーズ、ホクタテ。協力企業は山下設計、福見建築設計事務所、高砂熱学工業、北陸電気工事、日本空調北陸、アピアスポーツクラブ、乃村工芸社、エイジェック。応札者は前田建設グループだけだった。
 事業方式は、事業者が自らの提案を基に施設の設計・改修を行うPFI-R方式と、施設の所有権は市が保有しつつ事業者に運営権を設定し利用者や観客に多様なサービスを提供するコンセッション方式を併用する。事業期間は39年9月まで。
 市総合体育館は、00年富山国体の開催に合わせ1997年に前田建設の施工で建設した。スポーツ・レクリエーションの中核施設として幅広く利用されてきたが老朽化が進んでいる。市はコンパクトシティーを実現するため民間の資金やノウハウを活用し新たなまちづくりの中核拠点とする。
 市総合体育館(湊入船町12の1)の規模はSRC、RC造地下1階地上3階建て延べ2万8682平方メートル。前田建設グループの提案によると、既存施設を生かし新B1基準対応アリーナに改修する。観客席は5000席に増設する。スイートルームやラウンジを新設。各階に多目的トイレを設置し車いす対応エレベーターも新設するなどバリアフリー対応とする。ICT設備を利活用し収益性を向上する。周辺エリアと連携したにぎわいづくりにも取り組む。
 前田建設は空港や高速道路、展示場、アリーナのコンセッション事業など多くの官民連携事業に取り組んでいる。今回の事業でも実績や知見を生かし、インフラとスポーツ・エンターテインメントを起点とした地域創生に貢献する考え。具体的な事業内容は市との協議を踏まえ公表する。

(km5002h_admin様より引用)