山口県長門市/庁舎建替/W・RC造5階建てに、17年12月着工

 山口県長門市は、現在地で建て替える新庁舎の基本設計をまとめた。木造とRC造によるハイブリッド構造の5階建て延べ7000平方メートルの規模で、同様の構造では国内最大級となる。すべての階に耐火木構造部材を使用。中でも1階の柱と梁を2時間耐火とした造りは全国初となる。総事業費は47億5000万円。このうち5億8000万円は、木造建築物の普及啓発を図る国土交通省の「サステナブル建築物先導事業(木造先導型)」の補助金を充てる。
 17年12月着工、19年9月完成、20年7月の全面開庁を目指す。設計は東畑建築事務所が担当した。
 新庁舎は現市役所本庁南側駐車場(東深川1339の2ほか)に建設。規模は、新庁舎棟がRC・W造(免震構造)5階建て延べ7096平方メートル。1階には市民広場と一体利用できるRC・W造(免震構造)平屋のエントランス棟も併設する。すべての構造材や内装材に長門市産の木材を利用、必要な原木量は約2800立方メートルを見込んでいる。
 設計に際しては、基本理念を「安全・安心の拠点として、利用しやすく親しみのある庁舎」とし、▽市民の暮らしを守る▽利用しやすく親しみがある▽人に優しい▽ICT(情報通信技術)化へ対応▽環境配慮型-を基本方針に設定した。
 事業費は、新庁舎建設工事が38億円、既存の本庁舎別館と車庫棟の改修に7000万円、外構工事2億7000万円、既存建物解体に1億2000万円、その他4億9000万円で総額49億5000万円と試算。引き続き実施設計を行うともに、17年度から木材を調達。17年10月ごろに工事発注準備に入り、同12月めどに着工。19年10月に新庁舎を完成させ、既存施設の改修や解体、外構工事などを進め20年7月の全面開庁を目指す。

(日刊建設工業新聞様より引用)