東京鉄鋼/柱RC造・梁S造のハイブリッド構法開発/仕口と梁をPCa化

 電気炉メーカーの東京鉄鋼は20日、柱がRC造で梁がS造のハイブリッド構法「ドラムRCS構法」を開発し、7月1日から関連部材を発売すると発表した。部材をプレキャスト(PCa)化し、深刻化する現場の人手不足に対応。コストの圧縮や部材の軽量化も実現した。
 同社が鉄骨分野で事業を展開するのは初めて。発売する部材は柱と梁を支えるS造の仕口とRC造の柱。柱上部に突き出た鉄筋に仕口を乗せる柱貫通式を採用した。1月に日本建築総合試験所から仕口の設計法で性能証明を取得した。
 柱と梁が全てS造の場合と比べコストを10%圧縮する。仕口の重量も断面縮小で従来品に比べ10~20%軽量化した。製造を鉄骨メーカーやPCaメーカーに委託し建設現場に納める。部材を工場生産し現場に納める方法によって、工事の省人化や工期短縮につなげる。
 「ドラムRCS構法」は設計会社やゼネコンが自由に使えるオープン技術として展開。販売は東京鉄鋼が窓口になり、材料手配から鉄骨やPCaの製作までを一括で請け負う。年間1000件の販売を目指す。大橋茂信上席執行役員は「今後も顧客のニーズに基づいた商品を開発していく」と新構法の開発にも意欲を示した。

(日刊建設工業新聞様より引用)