真宗大谷派難波別院(大阪市中央区)/御堂会館建替/ホテル主体の複合施設に

 ◇事業者は積和不関西、竹中工務店が施工
 大阪市中央区の寺院で、「南御堂」の通称で知られる真宗大谷派難波別院(宮浦一郎代表役員)は26日、施設の老朽化により1月に閉館した「御堂会館」をホテルを主用途とした複合施設に建て替えると発表した。このほど同会館の建て替え事業者として積和不動産関西(大阪市北区、松吉三郎社長)を選定し、定期借地権の設定契約を締結した。ホテルの運営事業者は東急ホテルズに決まっている。施工は竹中工務店が担当する予定。19年の開業を目指す。
 計画地は大阪市中央区久太郎町4の68の5。定期借地権は、境内の一部に当たる2590平方メートルの土地を対象に設定した。設定期間は60年。
 計画によると、御堂会館と併設する教化センター会館を解体し、跡地に複合施設を建設する。既存建物の解体工事やインフラの移設工事には、竹中工務店の施工で既に着手した。
 複合施設の詳細は検討中だが、現時点では日本初の寺院山門と一体となったホテルに加え、浄土真宗の教えを発信するための総合案内所や多目的会議室などを含む高層の建物となる予定だ。現在は基本設計に入っており、建築・設備設計をIAO竹田設計、構造設計を竹中工務店が担当している。
 ホテルは東急ホテルズが運営する「エクセルホテル東急」が関西エリアで初めて出店する。文化発信・交流の役割を担ってきた難波別院の歴史を継承するとともに、世界各国からの訪日客に日本のおもてなしや上質な滞在空間を体感してもらえる新しいホテルとするという。

(日刊建設工業新聞様より引用)