福岡市/第2期展示場・立体駐車場整備運営PFI/12月に実施方針公表

 福岡市は、博多港中央ふ頭地区(博多区)のコンベンションゾーン内で計画している第2期展示場と立体駐車場のPFIの事業者選定スケジュールや概算事業費を明らかにした。12月に実施方針を公表し17年3月に特定事業の選定を行い、債務負担行為に関する議決を得て同4月に入札公告する。18年3月の事業契約締結、21年の開館を目指す。事業方式はBTO(設計・建設、移管、維持管理・運営)方式。概算事業費は約93億6000万円。
 第2期展示場は多目的施設「マリンメッセ福岡」の南側の敷地に計画。「『ヒト』『モノ』『情報』の交流とビジネスマッチングの場」として建設する。
 展示機能を中心とした中規模施設で展示面積は約5000平方メートル、建物規模は延べ約1万平方メートル。マリンメッセ福岡と主要出入り口を対面させ、両施設の一体性・連続性を確保。両施設の間の道路は廃止し、多目的に利用できる屋外の広場空間を整備する。展示室は自由な展示レイアウトが可能な無柱空間とし天井高は15メートル以上確保。展示会と連動した会議やセミナーが開催できる会議室を設ける。
 福岡国際会議場の東側に建設する立体駐車場の規模は延べ約2万平方メートル。5層6段の自走式駐車場フラット型で平置きを含む駐車台数は約800台。既存の駐車場と合わせMICE(国際的なイベント)関係駐車場として全体で現在より約200台増の約1700台分を確保する。
 事業手法は民間事業者のノウハウの活用によりサービス水準の向上や効率化が期待でき、民間事業者が設計・建設、維持管理を一括で行うことにより施設整備や維持管理に関するコスト縮減が図られ、初期投資に関する単年度支出の平準化と財政負担の軽減が図られることなどからBTO方式のPFIを採用する。
 PFI事業者が行う維持管理業務を除く運営については既存のMICE施設の運営と連携しながら民間の活力やノウハウなどを生かせる手法として公共施設等運営権(コンセッション)制度の活用を検討。工事や維持管理などで既存施設を含めたMICE運営との円滑な調整を図るため、第2期展示場と立体駐車場は一括発注する。
 施設の運営では催事に応じて第2期展示場の利用調整や立体駐車場の柔軟な運用が求められるため、既存施設を運営する一般財団法人福岡コンベンションセンターが関与することを基本とする。
 概算事業費の内訳は第2期展示場が施設整備費約42億円、維持管理費約12億8000万円の計約54億8000万円。立体駐車場が施設整備費約21億6000万円、維持管理費約2億3000万円の計約23億9000万円。利息や消費税、SPC(特別目的会社)の設置・運営などその他経費に14億9000万円を見込んでいる。

(日刊建設工業新聞様より引用)