兵庫県/生田警察署(神戸市中央区)建替、10階延べ8500平米・24年度から設計

 兵庫県は、県警察生田警察署(神戸市中央区中山手通2の2の25)の現在地建て替えを計画している。28日に開かれた総合事業等審査会(会長・田端和彦兵庫大学副学長)で、新規事業の妥当性について審議を受けた。事業着手が妥当と判断されれば、2024年度から設計を進める見通し。概算事業費は約80億円を見込む。
 生田警察署の敷地面積は2174平方メートル。土地は神戸市から無償貸し付けを受けている。現庁舎の規模はSRC造11階建て延べ6158平方メートル。築46年が経過し、外壁崩落や漏水など建物の老朽化が進行。耐震性では建物構造耐震指標(Is値)が0・4と、耐震基準を大きく下回っている。
 三宮駅に近く、繁華街に近接する立地条件から、都心の防犯維持などの観点で、移転よりも現在地建て替えが望ましいと判断。新庁舎の規模はSRC造10階建て延べ8545平方メートルを想定している。駐車場は公用車用を屋内、来庁者用を屋外に整備する。現庁舎の8・9階に配置している寮は廃止し、執務スペースを増床する。新庁舎はユニバーサルデザインを追求し、バリアフリーに配慮するほか、太陽光発電設備を導入する。
 新庁舎の建設中は、約500メートル西側の県庁舎南駐車場用地(神戸市中央区下山手通5の2)に警察署を仮移転し、執務を継続する。仮設庁舎はプレハブ造3階建てでリース方式で整備する。県は9月補正予算で、現在地と仮設庁舎用地の敷地測量費を計上している。
 現庁舎内の留置施設は、仮設庁舎の西側に隣接する県警察本部庁舎や近隣警察署で補完する。
 24年度に新庁舎実施設計と仮設庁舎基本設計に着手する予定。設計費は約1億3000万円を見込む。30年度の新庁舎供用開始を目指す。

(日刊建設工業新聞様より引用)