秋田県/県・市連携文化施設建設/ECI採用方式採用を検討

 秋田県は、秋田市と共同で整備する「県・市連携文化施設」の建設工事をECI(アーリー・コントラクター・インボルブメント)方式で発注する検討を始めた。設計段階から施工者の参画を求め、建設コスト縮減や工期短縮につなげる。延べ約2万平方メートルを超える大規模施設であることから、設計段階から大手ゼネコンの技術・知見を活用することを検討している。基本設計は佐藤総合計画・小畑設計事務所JVが担当。県は本年度末に発注する実施設計の中でECIの採否を決める。19年度早々に建設工事を発注する予定だ。
 県・市連携文化施設建設工事にECI方式の採用を検討する方針は、6日に仙台市で開かれた日本建設業連合会と東北地方整備局・東北6県などとの意見交換会で秋田県の担当者が明らかにした。
 事業では、既存の秋田県民文化会館と秋田市文化会館が老朽化したことから、県と市が共同で新たなホールを建設する。
 計画地は現県民会館所在地(秋田市千秋明徳町2の52)。敷地面積は約1万3000平方メートル。
 建設する施設の規模は延べ約2万2500平方メートルを想定している。高機能型ホール(延べ約6870平方メートル、2000席)や舞台芸術型ホール(延べ約3490平方メートル、800席)などで構成する。
 基本設計の履行期限は18年1月25日。
 県の担当者は「基本設計の成果を見て問題がなければ、実施設計も佐藤総合計画JVに委託する」としている。
 着工は19年度、完成は21年度を予定している。概算事業費は約200億円と試算される東北有数の大規模事業だ。
 東北地方ではこれまでに、釜石市が「学校・市民ホール等建設工事」に、福島県平田村が「統合中学校校舎・屋内運動場建設工事」に、それぞれECI方式を採用した実績がある。

(日刊建設工業新聞様より引用)