大阪府/熊取公園地下調節池工事、地元調整後に公告時期検討へ

 大阪府都市整備部は第2四半期に一般競争入札(WTO対象、総合評価方式)を公告する予定だった「二級河川住吉川地下調節池築造工事(熊取歴史公園)」を巡って、地元関係者と熊取町との調整を進めるため、発注をいったん取りやめた。建設場所は熊取歴史公園(熊取町紺屋1の4)で、現場周辺のアクセス道路などに関する協議を行っている。協議が整い次第、詳細設計を修正し、工事の入札公告時期を検討する。工期は50カ月を見込んでいる。
 熊取歴史公園地下調節池は、佐野川水系河川改修事業で位置付けられている構造物の一つ。「二級河川住吉川河川詳細設計委託(R4)」(委託先=エース〈大阪市中央区〉)の委託概要によると、地下調節池の貯留量は1万5000立方メートル。
 佐野川水系河川改修事業は泉佐野市と熊取町を流れる佐野川と住吉川、天山川の3河川の流域(流域面積10・5平方キロメートル)で進めている。同事業で時間雨量50ミリ程度の降雨による一帯の床下浸水と、同雨量約65ミリの豪雨で床上浸水を防ぐことを治水目標に設定した。河道掘削と新規調節池整備を進めるとともに、既存調節池や、ため池を利活用し治水安全度を向上させていく。全体事業費は約82億8000万円。
 住吉川では延長約2・4キロメートルで河川改修を計画。向田橋上流の熊取歴史公園に地下調節池を設ける予定だ。
 同公園の面積は3676平方メートル。れんが造りの旧中林綿布工場や、中家住宅などの歴史資産を生かした施設で、隣接する公民館の熊取交流センターも一体的に活用できるよう整備した。

(日刊建設工業新聞様より引用)