北海道開発局/新桂沢ダム(三笠市)定礎式開く/施工は鹿島JV、20年度完成へ

 北海道開発局札幌開発建設部は19日、北海道三笠市で建設を進めている新桂沢ダムの定礎式を現地で開いた。関係者らで定礎の儀やくす玉開披などを行い、工事の安全とダムの無事完成を祈念した。施工は鹿島・岩田地崎建設・伊藤組土建JVが担当。20年度の完成を目指し、工事が本格化する。
 式典には国土交通省の吉田光市国土交通審議官、発注者である札幌開発建設部の宮島滋近部長、施工者である鹿島の田代民治代表取締役副社長、岩田地崎建設の山本隆幸代表取締役副社長、伊藤組土建の鈴木英一代表取締役副社長らが出席した。定礎の儀では鹿島の田代副社長らが定礎を打ち据えた後、定礎に土がかけられた。
 発注者を代表して札幌開発建設部の宮島部長は「発注者一同、今日の定礎を機に一日も早く安全に工事が完成するよう努力する」とあいさつ。国交省の吉田審議官は「ダムの完成により流域の洪水被害が軽減し、地域の生活基盤の安定に多大な効果を発揮することを期待している」と述べた。
 新桂沢ダムの建設は「幾春別川総合開発事業」の一環。同事業では二つのダム建設を同時に進める。一つは1957年に完成した北海道で最初の多目的ダムである桂沢ダムのかさ上げ、もう一つは幾春別川の支流である奔別川での三笠ぽんべつダムの新設。
 新桂沢ダムのダム形式は重力式コンクリートダム。堤高を現在より11・9メートル高い75・5メートルにかさ上げすることで、総貯水容量を現在の約1・6倍に当たる1億4730万立方メートルに増やす。これにより、幾春別川流域の洪水を防ぐとともに、流域への生活用水や工業用水の供給を確保する。15年8月に本体工事に着手、今年7月に本体コンクリート打設を開始した。

(日刊建設工業新聞様より引用)