竹中工務店/都内の自社施設を改修、緑生かし地域に開かれたカフェやオフィスに

 竹中工務店は、竹中グループのオフィスに使っていた「東陽町インテス」(東京都江東区)を、地域に開かれたカフェや会員制ワークラウンジ併設オフィスで構成する複合施設にリニューアルした。名称は「Toyocho green+(東陽町ぐりんたす)」。グッドルームが運営し、オフィスは10月1日、カフェは同9日にオープンする。
 東陽町インテスは1969年に竹中工務店の技術研究所として建設。RC造4階建ての本館と別館で構成する。改修工事は既存の緑を生かしながら人と自然、まちをつなぐデザインを採用している。
 コンセプト「まちにひらく」を実現するため、東陽町駅前の交差点と既存建物の出入り口をデッキで接続し、樹木を経由してオフィス入り口に至る動線を整備。その間に生まれた三角形のスペースに緑に包まれたカフェを新設した。木造軸組みや木製サッシによる大開口、伐採木を使った照明器具、地面と直接つながる室内プランターなど多数の工夫を取り入れた。
 永代通り側にある擁壁を一部撤去し、キッチンカー用の駐車スペースも確保。背面スペースに家具を並べ、地域住民もキッチンカーグルメを楽しめる空間を創出した。イベント広場としても活用できる。
 本館を一部改修したオフィスは1階が緑を取り込んだエントランスホール、2階は中庭の木々への眺望を生かした会員制ワークラウンジとなる。カフェと一体的に感じられるよう植物のパターンをイメージしたカーテン、伐採木で製作したベンチなどを設けた。
 本館に隣接する別館も緑の連続性などを確保しながらオフィスに改修する工事を進めており、2024年春の竣工を目指す。

(日刊建設工業新聞様より引用)